コタロウさんのおかげです

双極性障害Ⅱ型の当事者、わたしと結婚20年になる夫。猫のコタロウ。
穏やかな日常に、最近はちょっぴり面倒くさい家族や友達との関わりがプラスされての日々徒然です。

コタロウさん

こんにちは


今日はコタロウさんについて書いてみようと思います。

コタロウは先日9歳になりました。

1歳の時にウチに来たのでまる8年です。


それまでは猫は飼ったことがありませんでした。

実家では飼っていましたが、わたしは世話をしたことがなく

外猫だったし、室内飼いで自分で世話をするのは初めてでした。


8年前は一番どん底にいました。仕事への未練も引きずり

子どもはあきらめろと言われ、家事もできない。テレビや本を見るほど

元気も集中力もなく、起きてもやることがない。寝てるほうが楽。

夫や母に迷惑をかけるだけ。離婚したい。とウツウツ思う毎日でした。


そんなある日。恩師に突然「ゆき、猫を飼え」と言われました。

なんでわたしにそんなことを言うのかぜんぜんわかりませんでしたが

何故かわたしも「わたしは猫を飼うんだ!」とすぐに動き始めました。

実家の犬がお世話になっている動物病院で里親探しの張り紙を見て

連絡し、コタロウがウチに来ました。

「初めてなら、おとなしくてかわいい子にしましょうね。」と

保護司の方が言ったように、とてもおっとりしたかわいい子でした。


コタロウが来てからは、わたしの生活は変わりました。

わたしは何も食べずにずっと寝ていてもいいけど、コタロウには朝と夕方と

ちゃんとご飯をあげなければなりません。

辛くてもその時間だけでも起きるようになりました。

トイレもうんちの始末をして清潔に保たないといけないし、

まだ子どもなので遊んであげなければなりません。


ちゃんとやらなければ、死んでしまう。と必死でした。

わたしが、あんまり一生懸命世話をしすぎるくらいするので、

夫が心配して、主治医に

「猫は放っておいても大丈夫です。」という

色紙を書いてもらって、壁に貼りました。


でも、わたしが付きっきりで世話をしたおかげで(?)

コタロウは放っておくと寂しいモードになってしまう、とてもウェットな猫になってしまいました。

お留守番も4時間以上できないし、「かまって!かまって!」とついて回る

「かまって星人」です。


「コタロウは放っておいたら大丈夫じゃありません。」

と、色紙の先生の字の下に書きました。


コタロウのおかげで、昼と夜のリズムが整いました。

病気になってから初めて、自分より弱いもの、守るべきものができて

しっかりしようと思うようになりました。

先生もわたしの変わりようにびっくりして、「アニマルセラピーだ!」

と言ってました。

それまでは狭い日の差さないアパートでしたが、日当たりのいいマンションにも引っ越しました。

昼間も1人ではありません。どこかにコタロウの気配がします。


それからどんどん具合いはよくなりました。

コタロウさんのおかげなのです。


最初に「猫、飼え」と言った先生はその後猫を飼い始めたことを報告したら

「ゆき、猫飼えてよかったな。」と言いました。

先生は亡くなってしまったので、なんであの時、わたしに猫を飼えと言ったのか

真意はわからないのですが、あの時のわたしには本当に

コタロウのような存在が必要だったのだと思います。


コタロウさんのおかげは今も続いています。

もちろん夫をはじめ、家族のおかげでもあります。

いま、わたしがあるのは、わたしと関わってくれているみなさんのおかげです。


コタロウを、できる限りかわいがり、家族に少しでも恩返しできるため

まず自分が元気にならないと!と思います。


ではでは。